NGC 鑑定 AU DEATILS TOOLED発行年 1907年品位Au986発行国オーストリアAustria直径39mm重量13.9gヨーロッパコイン金貨の王道といってよいでしょう。なお1915年銘はすべて後年(1920年以降)に大量に発行されたリストライク(再鋳貨)で安値で売買されています。市場に出てくる本銘柄の大半はこのリストライクです。大量にメルカリ、フオクで販売されている1915年はお気をつけ下さいオーストリアのウィーンで1885年に発行された大型金貨です。サイズは39ミリもありますが、重さは13.96グラムしかありません、つまり現代の1オンス金貨に比べるとずいぶんと平べったく造られています。当時すでにアメリカでゴールドラッシュが始まっており、貿易を通して徐々にヨーロッパにも金が流入していたはずですが、まだ大量のコインに供するほど、十分な金は確保できていなかったのではないかと思います。そのようなヨーロッパにおける金不足という背景もあり、本貨の重量も抑えざるをえなかったのではないでしょうか。一方で当時のオーストリア帝国は大国で、国威発揚の意味もあり見栄えの良い金貨にしたかったのでしょうフランツ・ヨーゼフは弱冠18歳でオーストリアの皇帝に就き、1916年に86歳で亡くなるまで、68年にわたってオーストリアの帝位にありました。在位期間が長かっただけにコインに描かれた肖像も徐々に変化してゆきます。なお1800年代に発行されたコインの最高額面は4ダカットですが、その4ダカットの肖像は、皇帝の成長に伴って以下のように変わってゆきます・第一肖像:1854年-1859年/KM-2271・第二肖像:1860年-1865年/KM-2272・第三肖像:1867年-1872年/KM-2274・第四肖像:1872年-1915年/KM-2276本貨は第四肖像のKM-2276です。肖像は徐々に変化してゆきますが、すべて同じ直径/重さの規格で造られています このコインですが、オモテ面は壮年期のフランツ・ヨーゼフで、ウラはハプスブルグの紋章「双頭の鷲」で、ご覧のようにオモテ/ウラとも素晴らしいデザインとなっております。発行年は1907年として再鋳造では無い希少コインとなります。この機会に本物のアンティークコインを手にとってみては如何でしょうか